「条件付け」について解説してみます

心理学・精神医学

※この記事は(アフェリとかではないけど)具体的な商品名を出しているという意味で宣伝を含みます。

こんにちは、隅っこです。
前回に引き続き、今回も「学習心理学」についてお話していこうと思います。

今回のお題は「条件付け」について。
今日の記事はちゃんと「心理学」の知見シェアだよ!!(; ・`д・´)

今回の参考書籍もいつも通り以下の書籍です。

そもそも条件付けとは?

前回もかなりざっくりした図を出しましたが、
生物の行動は以下の図のように「生得的行動」と「習得的行動」の二種類に分けられます。
・・で、学習心理学で扱うのは主に「習得的行動」の方。

生物の行動に関する概要。前回の図が適当すぎたので‥もうちょっとちゃんと解説してます・・。

参考にしている書籍では、条件付け、技能学習、社会的学習について解説されていました。

そのうち「条件付け」は「そもそも、我々ってどうやっていろんなことを学び取るのさ?」っていう部分に関わる、非常に基本的かつ重要な概念です。

2種類の条件付けがあるよ

条件付けは大きく分けて「古典的条件付け」と「オペラント条件付け」という二種類に分類されます。

古典的条件付け=新しい「刺激ー反応」関係を作り出しちゃう学習

「パブロフの犬🐶」というワードのご存じの方でしょうか・・?
心理学に詳しくない方でも、このワードは聞いたことある方は多いんじゃないかな?
これは、パブロフさんという方が行った有名な実験に関するワードです。

人間に限らず、食べ物が口に入ると唾液が出ますよね。
これは学習した結果ではなく、”生まれつき”備わっている反射反応です。

パブロフさんは「”音を聞かせながら”犬にご飯を与える」という行為を繰り返した。
その結果、犬は”音を聞くだけ”で唾液を出すようになった。

当然ながら、音を聞かせながら餌を与える前は、いくら音を聞かせても犬は唾液なんて出しません。
でも、「唾液分泌を促す刺激とセットで、音という刺激を与え続ける」と、全く関係なかったはずの「音」という刺激が、唾液の分泌という反応を引き起こすようになる。
つまり、新しい「刺激ー反応」関係を学習する。

この学習を「古典的条件付け」と呼びます。

あれ?これって古典的条件付け?

・・と、教科書的なことを書くなら以上なんですが、古典的条件付けを学んでいて「・・あれ?」と思ったことがありました。

隅っこは、「カピバラさん」というキャラクターが、昔から好きです。
ぬいぐるみとかもいくつか持っています。
そして、日に何度か「おまえ・・本当にかわいいなぁ。。」「もふもふしてるなぁ・・」と言いながら、彼らを愛でます。

かわいいは・・正義

そしたら最近、「かわいい」「もふもふ」という単語を聞いただけで、じゃっかん顔がにやけるようになりました。
一瞬、頭の中がお花畑になります。

・・・・あれ?もしやこれ、「古典的条件付け」!?!?

ぬいぐるみに触れていて「心地よい」と感じていたものが、触れながら「かわいい」「もふもふ」ってめっちゃ言ってたら、そのワード自体が「心地よい」のトリガーになっちゃった!?
(あ、ちなみにこういうワードのことを「条件刺激」と言います)

図にするなら・・以下の学習が行われていることになるのでは・・。

・・・セルフ、パブロフのワンちゃん。。
いや、仕方ないじゃない!!かわいいんだもの!!(誰に言ってねん😇)

オペラント条件付け=行動の頻度に関する学習

気を取り直して・・もう一つの条件付けである、「オペラント条件付け」について説明します。

オペラント条件付けは「とある行動が生じる頻度が増加するか、減少するか」に関する学習です。

こちらは「ネズミの実験🐭」をもとに解説されることが多い気がします。
ネズミの前にレバーを置いて、ネズミがレバーを下げたら、餌を与える。
それを繰り返すと、餌欲しさにネズミがレバーを頻繁に引くようになった。

古典的条件付けが「生得的な反応」をベースにしていたのに対して、オペラント条件付けは「自発的な反応」をいかに引き起こすか、というところに焦点を当てています。

オペラント条件付けって、組織開発とか人材育成にも関係するよね

実は隅っこ、このオペラント条件付けに関しては事前に多少知見を持っていました。
「心理的安全性」について学んでいたとき、近い内容が出てきたんです。

このブログでは全然書いてないけど、隅っこは「心理的安全性」や「組織開発」の分野に興味があり、社内でも自主的に色々な実験をしています。

心理的安全性を高めるためには、チームの中で「このチームでは何言っても大丈夫」と思えるような行動を増やし、それを阻害するような行動を減らさなければいけません。

例えば「助け合う関係」を生み出すためには、そもそも「困ったら相談する」という行動を引き出さなければいけない。

じゃあ、どうしたらそういう行動を増やせるか・・?
それは「相談という行動に対して、何かしらのメリットを与え」ればいい。

メリットって言っても、別に金銭とかそういうことじゃなくて、ただ「相談してくれてありがとう」って、まず相談してくれたことに感謝を示すとか、そういうことでいいんです。
その「感謝」が相手にとって「嬉しいこと」なら、「困ったらまた相談しよう」って思えます。

こう表現すると、味気ないかもしれないけど・・、ある意味感謝が「報酬」として働いて、「相談」という自発行動を増やす。

逆に、相談したのに「そのくらい自分で考えろ!!」って怒られたら・・「もう相談するのやめよう(´・ω・`)」ってなりますよね。
これは「叱責」という罰によって、「相談」という自発行為が減少してしまう例です。

だからね・・チーム運営とか、人材育成のときに「こういう行動増やしていきたいな」と思うことがあったら、”重要性説く”だけじゃなくて、それをしてくれたときにちゃんと相手に「行動してくれてありがとう」のサイン送るの、大事だよ!!
「発破」とか「叱責」だけで望ましい行動が増えると思ってるとしたら・・甘いんだからね!!(誰に言ってんねん Part 2)

まとめ

最後、若干脱線しましたが・・条件付けについてまとめると、以下のようになります。

「一度発生した条件付けって消去できんの?」とか「似た刺激だったら同じような反応引き起こすの?」とか「報酬と罰の与え方ってパターンあるの?」とか・・・細かいこと言いだすともっといろいろあるけど、その辺が気になる方は、是非ともご自身で「学習心理学」について調べてみてください。

以上、隅っこによる「条件付け」の解説でした。
今回はちゃんと知見シェアだったでしょ(ドヤッ)

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