「ロジャーズさんってどんな方?」って軽い気持ちで本読み始めて、多方面で頭ぶん殴られた話

心理学・精神医学

※この記事は具体的な商品名を出す意味で、宣伝を含みます

こんにちは、隅っこです。

今回は「読んでて、色んな意味で頭ぶん殴られた書籍の感想」を書いてみます。
・・・でもね、まだ読み途中なんですよ。まだ半分も読んでない。

でも・・現時点で「言語」としてアウトプットしたい欲求が抑えられなくなりました。
ということで、今回お話する書籍はこちら

書籍名が人物名まんまだから、ネットで探すの苦労したぞ、、

カール・ロジャーズさんって、どんな人?って気になっちゃった

いくつも感想記事書いてるから、ご存じの方も多いと思いますが、隅っこは現在カウンセリング講座に通っています。

その講座の先生である中越先生は、ご自身のYoutubeチャンネルでも明言されるほどカール・ロジャーズさんという心理学者さんの大ファンです。先生曰く「ロジャーズ大好きっこ」とのこと(笑)

講座の中ではたびたびロジャーズさんのお話が出てきますし、ロジャーズさん列伝的なお話を伺うことも多いです。
なんか・・「静かなる革命家」って二つ名で呼ばれるのに納得するくらい、本当にカッコいい列伝がいくつもあるんですよね。

ロジャーズさんって誰・・?っていう方に向けてサクッと説明するなら・・「来談者中心療法(Person Centered Approach)」という、現代のカウンセリングの主流を作り上げた方です。

ロジャーズさんが来談者中心療法を始まる前までは、医師や精神分析家のような”専門家”が、患者(相談者さん)を一方的に”分析”して、彼ら”専門家が”患者さんの向かうべき望ましい姿を考える、そんな感じの治療が行われていたようです。

でも、それに対して
「クライエント(相談者さん)のことを一番よく知ってるのは、クライエント自身のはずだ!」
「専門家が一番クライエントのことを理解しているなんて、驕りでしかない!」
と、否を突き付けたのがロジャーズさんです。

・・・この時点でカッコいいよね。

ロジャーズさん、普段はすごく温厚で温かい方だったらしいんですが・・いざ「ここは譲れない!!」ってことになると、どんな権力者にも、どんな圧力にも負けずに、戦って、最終的に勝っちゃうことが多かったみたいです。

本当はもっと色々書きたいけど、今回の本題はそこじゃなくて・・
そういう「かっこいいお話」を講座の中でいくつも聞くうち、隅っこの中で

「どうして、それだけ確固たる意志をもって、戦えたんだろう?」
「何がそこまでロジャーズさんを突き動かしたんだろう・・?」
「ロジャーズさんって・・一体どんな人だったんだろう?」

と思うようになりました。

そんなタイミングで出会ったのが、冒頭の書籍。
これはもう・・読むしかないよね(`・ω・´)

書籍を(2章までだけど)読んでみて・・

敵も多かったロジャーズさん

書籍の第一章では、ロジャーズさんの生涯が紹介されていました。
「ロジャーズさんってすごい人」って思ってたけど・・、存命中はもてはやされるというよりも、むしろ「批判」にさらされることが多くあったみたいです。
著者曰く、特に「権威」を盾にして自分の自尊心を守っているような人(汗)からは、攻撃されることが多かった・・と。

それに「列伝」ばっかり聞いていたけど、そういう成功ばっかりじゃなく、失敗や挫折も数多く経験していたんだな・・って思いました。

でも、どれだけ批判されても、壁にぶつかっても、自分の信念を曲げず、ひたすら実直に臨床と研究を重ねて、自身の理論を磨き上げていった人。
ロジャーズさんの生涯を知って、隅っこはそんな印象を持ちました。

もちろん、書き手の主観も入っているんだろうけど・・ロジャーズさんは「来談者中心療法」を実践していく中で、自分自身の「治療」もしていたのかな・・?と思います。

理論の解説で・・頭ぶん殴られた

二章では、ロジャーズさんが提唱した理論についての解説がありました。
・・・が、ここが難しいっっっ( ;∀;)

ロジャーズは、人間には何物にも代えがたい唯一の基本的な動因があると確信するようになり、それを「実現傾向」と名付けました

カール・ロジャーズ

この「基本的な実現傾向」というものは、ロジャーズの理論体系全体の中に見られる唯一の動因です。この傾向はあくまで、全体としての有機体において顕現するということは明かです。(中略)有機体全体としてのこの傾向を根本から抑制したり歪曲したりすることがある、ということを鋭く感じていたのも明らかです。

カール・ロジャーズ

・・・いやいやいやいや!!!
有機体!?動因!?なに言ってるんですか!?!?( ;∀;)

えっとですね・・・講座で聞いたお話とかを踏まえて、隅っこのちっぽけな脳みそで一生懸命解釈した書籍の内容を書くなら・・

人って本来は「自分はこうありたい、こういう方向に進んでいきたい」っていう欲求とか、強い思いがあるんだよね。そういう”その人自身から湧き上がる欲求”に従って進んでいこうとすることを「実現傾向」って呼ぶよ。

でも、人には実現傾向と同時に「認めてほしい」「受け入れて欲しい」っていう強い強い欲求、「肯定的配慮への欲求」も持っているんだよね。

だから、実現傾向(自分が向かいたい方向)に対して、周囲から理解や配慮が得られない(肯定的配慮が得られない)状況だと、肯定的配慮への欲求を満たすために「向かいたい方向に蓋をしてしまう」「向かいたい方向を見ないふりしてしまう」ってことがあるんだよね。

そうなっちゃうと、「本来自分が望んでる方向」と「実際に自分がとる言動」がどんどん乖離していって、最終的に「いったい自分はどうしたいんだろう?」ってすごく不安定で傷つきやすくなっちゃう。

これは「条件づき」でしか肯定的配慮が得られなかった人(いい点数、いい子でないと、親から認められなかったとか)ほど顕著だし、そういう人ほど「自分の決断・決定」に満足したり自信を持てなくなっちゃう。
だって、自分の「心からの価値基準」じゃなくて、「他者から与えられた価値基準」に軸足を置いて生きてるんだもん。

・・・・と、いうことではなかろうかと。。(めちゃくちゃ自信ないけど)

書籍を唸りながら解釈してるとき、意味がなんとなく分かるたびに
「あら?なんだかお耳が痛いですわよ?(;’∀’)」
ってなってました(汗)

「隅っこさんは・・自分の感覚が間違ってるに違いないって、信じてるように見える」
以前、とある方に言われたセリフです。
言われたとき、何も言い返せませんでした。だって、その通りだから。

ストレングスファインダーの結果しかり、私の能力は「分析」や「思考能力」的なものに偏っています。でも、それは多分、もともと得意だったわけではありません。
(思考や分析が苦手だったとは思わないけど・・)

色んなめぐりあわせの結果、自分の「感情」をもとに行動をすることが怖くなっただけです。
だから、感情ではなく「理屈・理論」で自分の身を守ることを覚えただけです。

理路整然と生きれば、きっと傷つかないと思った。
でも、それをするほど世界に色がなくなった。
たぶん、これが書籍で言っている「実現傾向との乖離」なんでしょう。

思わず
「うん!その通りだね!!(゚∀゚)」
って力強く頷いちゃったよ!!

治療の過程の部分で・・さらに別方向からぶん殴られた

ロジャーズさんは、心理的に健康な人のことを「十分に機能する人間」と呼びました。
そして、十分に機能する人の特性について、以下のように述べているようです。

「十分に機能する人間」の特性のうち、最初に上げるべき最も顕著なものは、経験に対して大きく開かれていることです。

カール・ロジャーズ

第二に、そのような人々は十分に現在に生き、さらに、瞬間瞬間に集中して生きる能力があります。

カール・ロジャーズ

第三の特性は有機体への信頼(organismic trusting)です。

カール・ロジャーズ

・・・なんというか、またしても難しい。。

たぶん・・

起きていることを「自分がそれに対して何を感じているか」というとこまで含めて、そのまま素直に受け止められる。

過去や経験を「とらわれるもの」としてではなく、「信じる対象」として捉える。(ここはいまいち解釈しきれてないかも・・)

自分がどういう対応や判断をすればいいか、ということに対して、自分の経験や感覚を判断のよりどころとすることができる。

・・ってこと。

そして、ロジャーズさんは
「たとえ、今傷ついて不安定な状態に要る人であっても、自らで”進みたい方向”を発見して、そこに向けて進めるようになるだけの力を、人間はだれしも持っている」
と考えていた・・いや、一貫して”信じていた”ようです。

そして、その「進みたい方向に進めるようになる」ためには
セラピストがクライエントと同じ観点で「クライエントの内側の世界」を理解すること
が大切である、という結論に達したようです。

セラピィとは
セラピストとクライエント双方の「主観的な世界」が相互作用しあうこと
である・・と。

これを読んだとき
「そんな、殺生なっっっ!!!:(;゙゚”ω゚”):」
とおびえた自分がいます。

いや、何で怯えんねん、って思われるかもだけど・・・
だって、これって・・隅っこがこれまで縋ってきた「理屈」とか「理論」とか「整合性」とかと真逆じゃないですか・・。
むしろ、それを手放すことこそ「セラピィ」だっていう話じゃないですか・・。。

これまでとかけ離れすぎて、ショック死しちゃうΣ(゚Д゚;≡;゚д゚)グハッ!!

いや・・まあ、「実現傾向との乖離」が生じる要因考えたら、当たり前の結論なのかもしれませんけどね・・。
でも、やっぱり事実やデータ、という世界に生きてきた隅っこにとって、改めて突き付けられると、なかなかショックの大きいお話でした。

・・・心を癒すって、難しいね。
いきなりは無理だから、ちょっとずつ・・かな。

本当は「研究者としてのロジャーズさん」という観点からもう少し書きたいことがあるけど、もう十分すぎるほど長くなってしまったので、いったんここまでにします。

二章までしか読んでないのに、すでに受けた刺激量が半端ない書籍・・。なかなかの逸材に出会ってしまったぜ・・。

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