心理学誕生までの歴史を、イラストでまとめてみた

心理学・精神医学

こんにちは、隅っこです。
今回は久々の「心理学のお勉強」シリーズです。
といっても、心理学の理論とかじゃなく「心理学の歴史」に関するもの。

「心理学って、いつごろ生まれて、どうやって発展していったのか?」
そんな内容について、お話していこうと思います。
ただ、すべてを書くと長くなりすぎるので、今回は「心理学誕生までの歴史」に絞らせていただきます。

ざっくり言うと、こんな感じの流れだぜ(`・ω・´)

なお、今回の記事は「心理学おたくチャンネル」さんの動画をもとに作成しております。

このチャンネルを運営されている「岩野先生」は元大学教員さんで、バイタリティ溢れる点とか、研究や教育に思いを持ってる点とか、個人的にはリスペクトしております(`・ω・´)
(特にバイタリティ的なとこは、真似はできませんが・・)

■心理学おたくチャンネルとの出会い

本編に入る前に・・心理学おたくチャンネルさん(以下、おたチャン)との出会いが、個人的には衝撃だったので、書かせていただきます。歴史だけ気になるという方は、次の項目からどうぞ。

カウンセリング講座に通い始めてから、
「色んな心理療法があるのはわかるけど、そういうのってどうやって発展してきたんだろ?」
とか
「そもそも“人の心を科学として扱う”って、できるの?」
というようなことが気になっていました。

隅っこは工学系出身なので、人を扱う実験とか研究になじみが全然ないんですよね。
前々から気になっていたけど、カウンセリングについて学ぶようになってから、その部分の好奇心が抑えられなくなっちゃった😅

実はそんなことが本格的に気になり始めていた、昨年の11月ごろ、隅っこはコロナでダウンし、3日程度寝込む羽目になりました(喉めっちゃ痛かった・・)。

「どうせ身動きできないなら、なにか心理学の勉強したいな・・」と思い、Youtubeを漁ったところ・・まさかの「大学の授業で半年かけて教える内容を、たった2本の動画にまとめる」という、クレイジー(誉め言葉)な動画に出会います(*´艸`*)

前編後編合わせて2時間越えの動画だったけど、身動き取れない&のどの痛みを紛らわせたい隅っこにはベストマッチな動画・・。ということで、たしか2周くらいしました。

「まじで頭おかしい(゚∀゚)」「こんなことやるやつ、他にいないよ!(^p^)」
と自ら言いながら、ひたすらしゃべり続ける岩野先生に思わず
「(いい意味で)変態見つけた・・・🤭」
とベッドの中でほくほくしていたのは、秘密です🤫

おたチャンと出会ってから「岩野先生の動画をイラスト形式でまとめる」という、新しい趣味ができてしまい、カウンセリング講座も合わさって、私のプライベートが心理学一色に・・😇

なお、今回の内容は「心理学概論」ではなく、以下の動画もとに作成しております(概論でも語られてますが)。

本編 心理学誕生の歴史

ここからは、岩野先生の動画をイラストにまとめたものをもとにお話していこうと思います。

あ、ちなみに隅っこは(ちょっと変わった学校通ってた影響もあって)歴史は全然詳しくないので、正確性に欠ける部分があるかと思いますが、そこは(生)温かい目で見ていただけますと幸いです😅

心理学誕生“以前”はなんなのか?

まず「心理学」が生まれたのはいつなのか?というお話ですが・・実は割と最近の1879年と言われています(解釈によって数年のずれがある模様)。
誕生してから、たったの140年ちょっと。

でも、それよりずっと昔から「人の心」って考え続けられてきたイメージありますよね?
そいつは「心理学」じゃないの?って思う方もいると思います。

実はそういったものは「哲学」に分類されるんです。

「いや、哲学と心理学、どう違うんすか?」
と思われそうですが(というか、私はその違いがわからなかった)、これ結構大きな違いがあります。
なぜなら、「哲学は科学(とくに自然科学)として扱われない場合がある」から。

辞書で「科学」と調べてみると、以下のように説明されています。

一定の目的・方法のもとに種々の事象を研究する認識活動。研究対象または研究方法のうえで、自然科学・社会科学、人文科学などに分類される。一般に、哲学・宗教・芸術などと区別して用いられ(中略)、狭義では自然科学だけをさすことがある

コトバンク https://kotobank.jp/word/%E7%A7%91%E5%AD%A6-43288

このあと触れることになりますが、科学は実験や数式での表現など「実証的手法」で探求が行われます。でも、哲学は必ずしもそうではない。要は研究のアプローチがだいぶ違うんです。

そして、心理学誕生までの歴史は、実はこの「ひとの心は科学できるorできない」を巡る、戦いの歴史だったりします。

心理学に与えられた試練(カントの不可能宣言)

心理学誕生の歴史① カントの不可能宣言まで

さて、心理学誕生よりもはるか昔、それこそ紀元前とかそのくらい前。
この時代は「心」というよりも「霊魂」とか「魂」みたいなものを、アリストテレスさんとかの、すごく頭のいい人が考えていました(説明雑😇)。

そこから少し時代が進んで古代になると、「体液の調和が崩れると、人は心身の病気になる」という考えが出てきて、「体液の成分と性格(気質)を紐づける」という理論が発展したりしたようです。血液型占いの原型・・みたいなものです。

その後、時代が進み「キリスト教」の影響力が強まると、科学よりも宗教(神学)の立場が強くなります。科学的な視点より宗教的な正しさが優先された時代、ですね(魔女狩りとかもあった時代)。

そんな科学にとっては暗黒な時代の後、ルネサンス期が訪れ「神様中心っておかしくない!?人間の価値見直そうぜ!」という考えが広がっていきます。

この時期に「近代自然科学」は発達していきました。

そんな中で登場した、イマヌエル・カントさん(ドイツの思想家で「観念論哲学の祖」と言われる、なんかすごいお方。‥語彙力😇)が、とんでもないことを言ってくれます。

(自然)科学っていうなら
①数字とか数式で表現できないといけないよね
②実験で検証(測定と実験)できないといけないよね

でも、「人の心」って、数式で扱えないし(定量化できないし)、客観的な測定もできない(実験できない)じゃない。

じゃあ、人の心って科学で扱えるわけなくない?

カントさんの会心の一撃っっ( ;∀;)

俗にいう「カントの不可能宣言」。
「人の心を探求する分野は自然科学にはなりえない」
そんな宣言を突き付けられたわけです。ナンテコッタ。

「生理学」と「精神物理学」の発展

心理学誕生の歴史② 生理学と精神物理学の発展

さて、カントさんに「心は自然科学じゃ扱えません」と一刀両断されたあと、時代が進んで色んな自然科学の分野が発展していきます。

そのうちの一つが、体の働きや機能を解き明かす「生理学」です。

生理学では「なぜ人は眠くなるのか」や「涙が出るとき、身体では何が起きているのか」のように「人の身体の機能や反応メカニズム」を解き明かしていきます(参考:日本生理学会さんのHP)。
この分野の発展とともに、「人の身体を対象とした実験の方法」が発達していくことになりました。

実験手法の発達

さらに時代が進むと「精神物理学」という学問分野が誕生します(隅っこも岩野先生の動画で初めて知った分野です)。
これは一言で言うと
「ある刺激を入力した場合に感じる感覚の大きさを、数学的に(関数として)表現する」
分野。

・・・この言い方だと小難しいですね。

例えば、
1kgの重りを持っている状態と10gの重りを持ってる状態とで、10gずつとか、徐々に重りの重さを変化させたときに、「重さが変わった」と感じるライン(重りの変化量)って同じなの?
みたいな実験をして、
重さの変化量(刺激の強さ)と「重さが変わった」と認知できるライン(感覚)の関係を数式で表そう、みたいな分野です。(おおむねあってる・・はず。)

精神物理学の誕生

こうした実験の結果、

「人間の感覚の大きさは、受ける刺激の強さの“対数”に比例する」
というウェーバー・フェヒナーの法則が発見されたりします(超有名法則らしい)。

つまり、「人の感覚は“数式”で表せるぞ」という流れが生まれたわけです。
・・だんだん人の心に近づいてきましたね( ̄― ̄)ニヤリ

万を持して、心理学誕生

心理学誕生の歴史③ 心理学誕生

さて、生理学の発展によって「人に関する実験方法」が発達し、精神物学の誕生と発展によって「人の感覚の定量的な表現方法」が発達しました。

これにより、「人の心は科学では扱えない」に対する反論の材料がそろったわけです。

①数式で表せない
→精神物理学の手法を参考にすれば、人の感覚と刺激の関係を数式で表せる
②実験できない
→生理学の実験手法を参考にすれば、人の知覚についても実験によって実証研究できる

二つの学問の要素を取り入れて、融合させることができれば「人の心を科学」することはできる。

そして、それを見事にやってくれたのが「ウィルヘルム・ヴント」さんです。
彼がドイツのライプツィヒ大学で心理学の研究室を開いたのが1879年。
そしてその瞬間が「心理学誕生」の瞬間と言われています。

ありがとう、ヴントさん( ;∀;)

(ちなみに、ヴントさん自身は心理学科の教員ではなく、哲学科の教員として在籍していたらしいです。詳しくは、岩野先生の動画参照 丸投げ😅)

まとめを再掲すると、こんな感じ

以上が、心理学誕生の歴史です。

心が科学として扱われるようになるまでには、色んな苦難があったんですね・・。
人の心に関する探究は昔からあったはずなのに、心理学が思った以上に新参者の学問である理由がよくわかりました。

岩野先生、面白くて勉強になる動画の作成、ありがとうございます。
そして自作イラストをもとにした記事作成の許可も下さり、誠にありがとうございます(*’ω’*)

より詳しい内容が気になった人は、是非岩野先生の動画をチェックしてみてください(*´艸`*)

〇おまけ

ちなみに、おたチャンの心理学概論動画を見た後、みごとに熱が40度近くまで上がりました😇
みなさんも、体調の悪いときはきちんと休みましょう(自戒)。

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